The End Of An Ear/
木立 悟
どこまでも白い樹の森を
霧は金に緑に響く
川にひたる柳から
波は生まれ 流れゆく
廃墟に通じる道を灼き
寄生木と舟が現れては消える
賢者が愚かになるより速く
喪服の群れはすぎてゆく
鏡が川を堰き止めて
音の空を呼びよせる
街に生まれる 何も無い場所
窓のようにまたたいている
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