スーパーエンドルフィン翠星石/一 二
「さよなら翠星石」
ああ、この気持ちはあれだ
尊大で高圧的な父が
ある日とつぜん無職になったような
そんで、やっとこさ再就職しても
テレビに出てる生活が苦しい人よりも
高卒のヤンキーの同級生より
給料が安くて
絶対的な価値観が覆るどころか
無くなってしまったような
どうして、こんな気持ちになったんだろうか
そうだ、いつものように
俺と翠星石の二人っきりで過ごしていた
すると俺たちじゃない誰かが
「さよなら」をいって
俺たち二人ともそれを聞いたんだ
そこで俺たちは気づいたんだ
このままじゃいけないって
俺はきっと許されるならば
一日中、翠星石
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)