生きてるかぎり書けるもの/ホロウ・シカエルボク
書かれた字面だけでは
判断出来ないのさ
うたを歌うとき
音階だけでは意味がないように
楽器を鳴らすとき
音符だけでは意味がないように
言葉にそれが必要ないなんて
きみはどうしてそう考える?
このぼくのこころは
このぼくの鼓動は
このぼくの興奮は
このぼくの足跡は
見えるところになんか置かないし
そもそも
見えるように置けるようなものでもない
すべてを書けるなら
それは書く必要の無いものだ
ぼくの血だまりには
ぼくが生きたぶんだけの言葉が詰まってる
それははなから
語るためのものではないのさ
だから面白い
だから止められない
ぼくは書こうとする
いつでも
そのことだけを
生きてるかぎりは
書ける
もんなのさ
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