都バス/
永乃ゆち
あの日空は群青色に染まっていた
空き缶を蹴ると仕度前の飲み屋の看板に当たった
僕は酔わない
胸の合鍵は冷めたままチャリッと鳴った
何処かへ行きたくて何処へも行けなくて今日も都バスに揺られて眠る
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