シャイな奴には白い花束を送る/アラガイs
 

天井がぐるぐると回りだせば、身体はくの字に折れる
隣で唸るのは呼吸もしない機械の音
二の腕に刻んだ青い文字がそろそろ腐りはじめたらしい
臨終見舞いの顔色が、彩り豊かに浮かんでは消え失せてゆく
日毎合掌の灯が近づいてくるのがわかるだろう
ここは匂いのしないモノと腐ったものの集積所
身体は朽ち果てても言葉は生きている

何も遺せなかった
人生そのものが詩と消え失せて
二度振り返り、面白くないモノまでも受け入れた
喪はすぐに明けるだろう
チャイイに
最後まで正体は隠れ
君は、そんなシャイな奴だった 。











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