ちいさな予言者/
朧月
電車の真ん中で
子供がはなしていた
たちあがって
家族の真ん中で
みなは
耳だけいかしながら
きいていた
からだじゅうから
ききほれていた
キリストのように
子供は
予言していた
幸せになる方法を
ほしいものがほしいと
いきたいところへいきたいと
みんな一緒にいこうと
車窓のむこうに
大きな大きな月が
それをみていた
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