ひかり へだたり/
木立 悟
へ午後へ
読めないままに打ち寄せる
空の底の息の群れ
水を夜へはじいている
黒に立つ黄や金や赤
層のはじまりを照らしている
音でも光でもあるものを
名づけようとしてやめたとき
午後は午後にうらがえり
煙の赤子に降りそそぐ
絵に埋もれた絵のように
譜に隠された譜のように
光ひとつの隔たりを
言葉は言葉に響きつづける
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