言葉の旅人/梅昆布茶
 

いのちの錬金術師になりたいのかもしれない

活字をひろうように言葉を組み上げてゆく
それはジグソーのピースのように
世界と人生の片隅を意味で埋めてゆく
そんな毎日もまたいいものだとか思いながらも
やっぱり不器用に積み重ねたレンガを崩しながら
つくづくあきれながら惑いながら積み直しながら
いつのまにか歳をかさねてゆくのだね

そして
たびはまだ続く
たぶんいのちのある限り
永劫の尻尾を掴まえるまでは
言葉のひかりに触れるまでは
言葉が燃え尽きるまでは
あなたと
言葉を交わせるまでは
いつまでも






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