ashamed pride/霙小町
傷跡が愛おしいのです
だと言うのに 僕はそれを隠している
醜いから恥ずかしいのです
しかし 生きていることのどこが
醜くないと言えるのでしょうか
泣けなかった昨日も
言えなかったおとついも
僕は生きていました
カミソリを片手に
醜いと恥じながら
生きることを 愛していたのです
醜い人間なので
僕は人を愛しています
愛して 自分の醜さを知って
それでも今日
僕はまだ生きている
生きることは醜いですが
醜いものをこそ愛してしまうのです
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