空の頬が膨らめば/
うめぜき
空の頬が膨らんだ
精一杯の口笛が耳をくぐる
寂しさを覆うと
僕は孤独になる
海のおでこは臭い
優しく撫でてみると指先につく
匂いの向こうを見つめると
僕は孤独だった
愛は胡散臭い
パリっとしたスーツを着こなしやがる
僕は気づいている
僕は孤独なのだ
空の頬が膨らんで
星空を吐き出した
言葉が生まれる前のこと
僕は孤独さ
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