すべては砂のようにそこら中にあって/ホロウ・シカエルボク
 
チャなんだ。そんな気分がしばらくの間付きまとう、少なくとも現実的な問題に手をつけ始めるその寸前まで。




昨日は仕事を探しに行ったけど、隣に座ってた女が人のことをチラチラ見てはぶつぶつと何事かを呟くのであまり集中出来なかった、そういうことってよくあるよな、思いもよらないところから小石が飛んでくる、コツン、コツン。思い込みが過ぎるよ、あんた、思い上がりもはなはだしいよ、なあ、おれがあんたになんらかの感想を持ってるなんてどうして思ったんだい?あんたはおれに感想を持ってもらえるようななにかを持ってる人間なのかい?おれはあんまり他人に感想なんか持たないんだ、おあいにくさま。そろそろこういう
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