汗と涙とアルデヒド/高原漣
 
かくも罪深い被造物

千の波に洗われ

万の夜を越えてなお

腐敗しきった臓物の臭いを遠くまで漂わせる。

黄ばんだ太陽はデブでよろよろ

側溝に落ちることも出来ないまま

へばりついているガムの滓

その厚さは一円玉に満たない。

どうか私が死んだなら

襤褸の布で包まずに

曼珠沙華の花で埋めてくれ
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