体調不良/……とある蛙
季節の変わり目に窓の外を眺めている。
外は雨 外出
細い両目から差し込む光の筋だけではイメージの光量が足りない。
そのため、頭蓋骨の内側を照らすプラネタリュームは暗く星の光は毛穴ほどの大きさにも見えない。
僕の頭蓋骨の内側は漆黒の闇に近く、何の映像も浮かばないことが度々ある。
両目の窓から外界を見ても、グロテスクな風景、魚の骨のような並木とあまり舗装されていない泥の道が黄色の空に向かって畝って登っている。
その中を疾走する両足が僕にはあったのだが最近両足の付け根が瘤のように膨らんでしまって、足が回転しない。耳から聞こえる音は妙な金属音で別に気に障るほど周波数は高くないのだが、下腹に
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