『かさわすれ』/あおい満月
 

まるで散在した詩みたいで好きよ
と反発するわたし

けれど、
そのビニール傘さえも忘れた日は
気にもとめないと思いながらも
砂利道で転んだときの痛みに似た
かなしみが吹き渡る背中

かさわすれ
わたしはわたしを
かさわすれ


                    二〇一二年四月二七日(金)


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