とかく嫌いな人のことはあまり知らないものだ/
ただのみきや
は引き攣るほどだ
娘は何だか分らぬままに
怖くて悲しくて泣き出した
小さな心に刻まれた
二度とぶんぶんには近づかない
きっと怖くて悪いものだ
ママをあんなに怒らせるんだもの
こんな出会いを繰り返し
子どもは大人になって行く
たくさんの恐れと嫌いを心に縫い付け
入れていることすらも気づかないカラーコンタクト
真っ白な出会いに誰かのすり込みの筆が入り
最初の思い込みが積み重ねられて強固な石垣となる
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