星の砂/進夜
 

君がくれた
小さな瓶に詰まった星の砂

「願いが叶うんだよv」
そう僕に告げ
無邪気に笑う

「ずっと二人で居れるように」
ほんの少し悲しそうに笑い
小さくつぶやき照れた君

「星の砂って珊瑚の死骸じゃん」
そう言った僕に
「夢がないなぁ」
なんて言って怒ったね

『ずっと二人で』
そんな願いを込めた星の砂
でも もう君は・・・


美しい抜け殻の君は
二度と僕の目を見ない
二度と僕の名を呼ばない
もう二度と・・・

あぁ・・・星の砂
願いを叶えれるのなら
今すぐ彼女を返してくれ
どんなに美しい死に顔でも
生きてる彼女には敵わない


死骸に願いを託しても
叶わないのは知ってるけど・・・
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