松島・石巻小品集ーおくのほそ道をゆくー /
服部 剛
豆らんぷ等と思ったが
真昼の椿の葉群であった
つくし等は寒そうに震えているけれど
茎はまっすぐ天を指さす
しゃかりきに眼下を横切るありんこに
「がんばれよ」と言い、我は歩まん
旅先の日和の山を巡りつつ
桜のつぼみと夢を語らん
亡き人よ、地上に立った僕達は
肩を並べて第九を詩う
目に視えるすべてのものが、詩なのです。
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