ノート(水地)/木立 悟
 
を持たぬものを染め
神を畏れぬものを染め


いま駆け昇る雨 千兆の蒼
器を器にふりほどき
近づくものさえ拒みながら
鉛の水車を空へ向ける


とどけ とどけ
とどくことはないと知りながら
欠けたものを補わぬまま
ただひとりのためのひとりとなり
あなたへあなたへあなたへうたう


























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