狂った僕と優しく眠る君/雅寛
「彼女と意外な形で再会した。
変わり果てた彼女。
だが前と変わらぬ面影を残していた。
彼女を縛る物はもう何も無い。
ずっとこんな日が来るのを待っていたのかも知れない。
僕はそう思い込み、そして、彼女を連れだした。
僕等以外誰も居ない、
晴れた青空と雲が見える草原を探して……。」
こんな星が綺麗に瞬く夜、
僕の隣には綺麗に微笑う君と、
緑色に輝く草原と、
優しい風……。
ねぇ?
君はどの星になったのかな?
夜空と、君に、問いかけてみるよ。
手首に付けられた傷跡、
冷たく成った体。
傷口に包帯を巻いて、
優しく抱いて、君を連れて行こう。
君の重さが語る
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