自動再生可能装置/アラガイs
つりをとる
入り口で見た年増のOLを
じっと見やる
熱い、出口から不審気な様子に彼女の足が向きを変えた
躓かないように、バランスを取りながら
また、急ぎ足で何処に行き着くことになるのやら
缶コーヒーを握りしめていた手
一緒にボックスに放り投げようとして、
、重要な書類なのだと気づいて鞄を拾う
、サラリーマンたちの脇をすれ違いながら
、ひたすら歩くこと
、、、疲れた、、
西の出入り口で立ち止まる
小銭入れをしまいタバコに火をつける
自動販売機
駅前ボックスには空き缶の山
もう寄り道はしない
天気雨がぽつり、、額を濡らす
息を大きく吸い込んだ
晴れわたる空はこれ程までに眩しく
玄関の扉を開けると
鉛筆が、
、転がって落ちてきた 。
戻る 編 削 Point(5)