日常/marux2
 
風邪を引いて捻挫をした翌日の日差し
その暖かさは嫌味でとても意地悪
連日の雨が洗車した白い車を見下ろし
溜まった白いシャツを干していく
屈むたびに上がる右足は振り子で
意外とバランスは保てている身体と
どこかアンバランスな心
パッのないケンケンで階段を下りて
夕食の支度に白い米を研ぐ
足の裏を見せるなよは居間の声で
振り向かずにそっけない返事
声に出さずにいいじゃないと
二度繰り返して振り向けば
テーブルと壁と夕方の窓それと
私の座椅子がそこにある
いつもの光景
見慣れた景色



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