セレナイト・ローゼス/こん
 

昼は相変わらず熱い大気がさみしさを蒸発させた
夜は星の奏でる調べが魂をつれてゆく

時は過ぎ

運命の出会いをした街のふたりも
とうの昔に過去のひととなり
木陰の石の下にふたり仲良く眠っている

時は過ぎ 時は過ぎ

砂漠には
はりつくように潅木が生えている
一陣の風に砂が流れてゆく
たったひとつ
薔薇のかたちの石             

   石

平凡なローズ
きみがいた、というたったひとつの


証拠









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