背徳の朝/mm
 


夢ではまるでタブーみたいに

でも可笑(おか)しい

夢には禁忌なんてない

だって、夢は存在しないのだ

想像力は唯一の自由で

人間最後の不可侵領域

なら、どうして跳んではいけないの

なぜ、なぜ、なぜ

わからない

もっと跳んでいたい

もっともっと、もっとたかく

戻れなくたってかまわない

だってほら、こんなに跳べるの

こんなにたかく跳べるの

誰も知らないあの空を

越えられるかもしれないの―――





でも

気づけばわたしは跳ぶのをやめて

布団の中で恋人のように目を覚ました



ふと思うのは

もしかすると、それでよかった

まだ、時ではなかったと




もしかすると




もしかすると


あの空の向こうは


開けてはならない


パンドラの匣?




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