こぞうこぶし/藤鈴呼
自問自答 重ねるんだ
その内に 赤かった 辛夷の実も
土と 同化して
どうかしていたんだなって 気付くよ
もう一度 眺めた海は 真っ白で
泡が 白いのか
思いが 白いのか
元に戻った気持ちで 見つめてる
青い海を 眺めてる
今度は 二人で
石を 拾ったんだ
何だか 翡翠にも 思えて
階段の隙間に
小ちゃくなって 転がってた
手に取ろうと 思ったけれど
止めたんだ
ここに 居るのが
彼にとっても
一番 良い気が したけど
翌朝 もう一度 海を 眺めて
やっぱり お家に おいでって
招待した
ちょっと 所在なさげに 微笑んで
ちょこなんと 乗っかった 君は
とても 可愛かったよ
学芸員に 調べて 貰おうか
有料サービスで
それとも 君の 出身地も 知らず
隣に 並べて 眺めていようか
今は 迷ってる
★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°
戻る 編 削 Point(2)