Never Ending Story/ズー
カモメなんかいない年だった。
コートを駆けまわる丸刈りの彼。くろい塊の着地点ですべてが吹っ飛んだ。きれいな選手だった。決定的なゲームをあきらめなかった父と同じくらいに尊敬できる男だった。母とぼくは最後の一滴までうみを消滅させて、スコアラーとして過ごしている。
Never Ending Story?
骨壷から叔父の臭い灰が、ずっと向こうの彼方まで、風になった。
一度だけ、叔父と話さなかった。ぼくの、なかで二つ以上の口が、それを赦さなかった。永遠に、ここにはまるいものしかない。
永遠、じゃなく、ただまるめる。だけの夏に、叔父とかわした、言葉がなくなっただけだ。バスケットコートから、弾かれた、選手たちの手は、輝かしい未来なんてないと。誰がささやく、そんな奴はみんな、いいところでおわれなかった物語の。いや、本音を言えば、これも、その類なの?
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