夜間遊泳/風呂奴
 
賑やかなセッションが
風にそっと揺られていた


そして呼吸の音だけが
星空と僕とを繋ぎ止め
気が付けば 夜空が濡れている
サカナが釣れそうで 湖みたいで
黒々とうねる空の色
世界の音は途切れ途切れて
しまいには 鼻水の音に千切られる
(もう寝ようか 今夜も昨日にしまわなきゃ)
翌日もまた屋根に登ろう
おやすみついでに 視線をあげる

星たちが 滲みながら
その湖を泳いでいた
戻る   Point(2)