夜間遊泳/
風呂奴
賑やかなセッションが
風にそっと揺られていた
そして呼吸の音だけが
星空と僕とを繋ぎ止め
気が付けば 夜空が濡れている
サカナが釣れそうで 湖みたいで
黒々とうねる空の色
世界の音は途切れ途切れて
しまいには 鼻水の音に千切られる
(もう寝ようか 今夜も昨日にしまわなきゃ)
翌日もまた屋根に登ろう
おやすみついでに 視線をあげる
星たちが 滲みながら
その湖を泳いでいた
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