雷師/朝焼彩茜色
雷師なぜ泣く。
何を呼んでいる。
何を示している。
わたくしは、ここに居ます。
射られるのには、きっと、未だに足りない葦。
雷師なぜ泣く。
昨夜から目立つ様に稲光に、何を送信している。
受信触れない。
青空漂う候、淡白な表面(おもてづら)を忍ばせる、天空のボーダーラインの立体の上に
ひっそりと、ふつふつと、鎮座し、
雷師の企み事、保留鳴りっぱなし。
繰り替えされる稲光。
わたくしは、受け取りたいです。
頂くには、もったいない、永遠の保留音。
雷師、雷師の企み事を、青空舞う頃、
ぼやけたボーダーラインの死角の澄みにおよいで、ゆけたら
雷師、鋭角の涙を曲線に、受け取れるでしょうか。
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