ひかり/めー
ほんとうのことなどどこにもないのだ。作業着を脱ぎ捨てたあとの塩っぽさのどこに、命の価値はにじんでしまった。ばかだなあ。笑えてくることがまず、可笑しかった。きっと僕は、干からびるように死ぬんだと思う。祈りから剥がれ落ちた悲しさみたいに、僕は笑った。
それから。鼻腔に残るあの女の、適度に不快な香水。感情まで適度にわからなくして、僕に抱きついたの? わからない。クルクルまわるウーロンハイ。愛はどこへ行った。寂しさで飯が食える。ほらまわるまわる地球の心。お金のお化けが走っているよ。一時間5000円の彼女の悲しさだけが、今動かずに僕を見ている。薄暗い欲望の中に、それから。を探すけれど、慣れた彼女の手つ
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