『ふたり』/あおい満月
 
だろう

わたしたちにはわたしたちの
ふたつでひとつの
過去と未来がある
癒しきれない陰や傷もある

未知のように
それは他の誰にもわからない
めをつむろう
そして、
めをあけようと
あなたがいう

わたしは海に花束をなげるように
いたみをなでる
生きていくこと、
生きていることが
ふたりのものがたりなのだと


                    二〇一二年三月二六日(月)

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