G/soft_machine
未完のワルツがもう一度、踊る
今、お前がどこからか私の中で見ているものを認められず、どうしても
想い穢すことばのわきで行進をはじめる
誰にも行先も告げずお前
ためこんで、吐き出して
殴りつけることも抱きしめることもなく
ただ灰になって
燦と立ち上がり駆けだしたお前
ガラスの瞳のようなお前が最期に見たものを
どうにかして私にくれ
(詩人の死ほど)
(この世に波風を立てぬものはない)
(孤独の裡に沈んだ死こそが確かな手触りを残された人々に語る)
横たわって
水を吸って
吐き出して躯から冷たい
においの最後が東から積まれた風にまた積む
私はそうして砂紋に足跡を消されながら
かみさまというものを愛したお前をなぞり書くため言葉にたよる
死、というものを繋ぎとめることでお前が愛したおとぎ話を
お前が慈しんだのは、限りない幼女たちを
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