Meurglys ?/木立 悟
地団駄
振動
石敢當
幼い楽団の
透明な脚
穴が螺子を廻すように
ゆるやかにまぶしく
音は無く
意志は夜につながれる
夕暮れの壁を
無色の水が
ゆうるりと囲む
救われることのない分身
低く低くすべる
影絵の森を置き去りに
冬は冬の奈落に落ちる
時間も音も遅くなり
何もない壁を水が流れる
青空を偽るものが
同じことを繰り返し
雨の笑いに焼けた背を
それでも黄金へ黄金へと向ける
くべられ踏まれ 砕かれても
石の聖者は何も言わない
旧い鉛の名を持つ者が
鳥の広場に夜を降らす
これら
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