森繁/花形新次
 
午前四時
ブラインドの隙間から
まだ薄暗い
早朝の通りを眺める

摂氏3℃の空気を
どうってことないニュースを運ぶ
スクーターが切り裂いて過ぎる

浅い眠りが
頭にこびりついて離れない

ベッドから覗いた寝顔は
健やかにも
苦しんでいるようにも見える

「ベイビー、今夜おまえの願いは叶ったのかい?」

俺は
明日も明後日も明々後日も
そして一年後も
きっと
同じような夜を過ごすだろう

奴はまだ生きているのか
いないのか

一晩中想いながら・・・・

きっと同じような夜を過ごすだろう



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