庭を花で埋め尽くすことについて/小太郎
思い浮かべるだけでは
生活がままならなくなるのは
想像力には限界があるから
部屋にこもって膨らます想像力には
六畳一間を越える力は無い
この部屋にある宝物の価値さえもう知ってしまっているし
宝物は抱えるだけでは本当にそれが宝物なのか確認することすら難しく
知らぬ間に与えられる他人からの批評が宝物の意味を与えている
浮かぶ考えを形にして たとえば
庭を花で満たすと出来上がった自分の庭が次の季節のイメージを引き連れてくる
イメージは現実を生み出し それはまるで
スライドを取り替えた瞬間のOHPみたいに 興味をそそる
一度引き出された興味を留めることは至難の業で
時として
あなたのこの先を見続けたいと思ったりもさせる
花を買って来ないと庭が花で満たされることは無いのは当然で
幸せでさえ形にしなければ、幸せを超えない
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