誰かの部屋の、テーブルで/番田
意味がない言葉ばかりが
自分の中に 転がっている
失業したばかりの 月曜日 思い出の場所を目指した
きっと そこは あまり遠くはないところ
レンタカーを借りて 旅に出た
飛行機の 薄明かりの窓に見えた 雲の上の風景をながめていた
誰かの言葉を思い出したり
そのときの自分の言葉を つぶやいてみたりしながら
今日も 風が 目の前を 流れている
あれは いつのことだったのだろう
自転車のパンクを直して
僕は 一人で 隣町にやってきた
こんなふうにして 僕は 死んでいくのだろう
小さな口笛を吹きながら
流行の歌ばかりを思い浮かべて
戻る 編 削 Point(5)