再生/大西 チハル
 


溶け始める体
水にふやけたパルプの弱弱しさ
地に一番近い場所から
飲み込まれていくように

悲しみは解き放たれず

ペディキュアももう剥げてしまった



ひとつ、思い出したことがある

いつまでも
いつまで
もいつ
まで


太陽に恋したひまわり
仰ぎたかった空はあんなにも遠い


ひとつ、思い出せないことがある

どこまでも
どこまで
もどこ
まで


続くようなあの気持ち
(あれは恋だったのかしら)



確かめたいのです
唯一つの本当を

あなたでなくてはならなかった
私の想いを




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