去年の駄文2 占いの人称代名詞/佐々宝砂
ていい。教科書に載らなくていい。いわゆる権威ある詩人にほめてもらわなくてもいい。そんなもん詩じゃないと言われてもいい。ああいう子たちに読んでもらえるような、そんな詩が書けたら。
こないだ一行占いの仕事をやって、120考えたところでつまって、友人の知恵を借りてどうにか約束の200をこなした。つまり200書くのはちょっと苦しかったわけなんだけれども、それでもあの仕事は楽しかったな。ああいう一行占いを楽しむのは、きっと、工場で出逢うような女の子たちなんだもの。
根も葉もない一行占いの文面は、しかし、詩より重い意味を持つ。遊びだなーと思いつつも、占いを見た人はちょっとは内容を気にする。なぜ気に
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