去年の駄文2 占いの人称代名詞/佐々宝砂
(去年の夏頃書いたやつ)
このあたりには工場が多くて、仕事自体は割とたくさんある。ただし、選ばなければ、の話。それでも仕事があるのはありがたい、というのも、キツイ仕事の工場で出逢う女の子たちは、みな県外からきた子たちばかりだから。前にいた工場には青森の子が多かったし、いまいる工場(携帯電話工場)では、沖縄の子がとても多い。頭悪そうな、化粧の濃い、タバコばかりふかしてる、でも気はよい、意外に素直な女の子たち、私は彼女たちのことが好きだとおもう。
ああいう子たちに読んでもらえるような、そんな詩が書けたら。H氏賞もいらない。思潮社から詩集を出すなんてことも、なくていい。一流詩人にならなくてい
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