赤い言葉/
まーつん
研いだペン先 手首を切り裂き
赤い言葉が流れ出す
真夜中のキッチン
冷たい蛍光灯
君の目は
糸を引く赤い流れを
舐めるように追いかける
冷や汗
白い寝巻のワンピース
今年の夏は暑すぎて
君は 皮まで脱ぎ棄てたいと
干乾びた唇でつぶやく
シンクのクロム
鈍い銀の輝きが
君の視界から流れ込み
その内側を愛撫する
そう このトンネルに出口はない
朝まで彷徨い続けても
君の内側は 夜のまま
君の内側は 夜のまま
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