ずっと待ち合わせ/RT
あなたのこと
なんにも知らないの
待ち合わせはいつも
小高い丘の上の
大きな木の下で
空はどこまでも高く
きっと私のことなんて
忘れられてしまう予感
あなたは風に吹かれ
飄々と笑顔であらわれる
ああまた会えた
逢えたんだって
嬉しくて私も笑顔になる
私たちは芝に並んで腰かけて
他愛もないお喋りをする
あなたは誰?
なにをしている人なんだろう
薄茶色の髪
サラリーマンとは思えない
そう言うと
地毛なんだ、と
さらりとかわされてしまう
色素が薄くて
日本人じゃないみたい
男の人なのに
透き通るような白い肌
色の薄い瞳の中の
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