1/2 A Loaf/ホロウ・シカエルボク
煮つめられた、ような
まよなかのにおいを
くたびれた寝床で嗅ぐ、遠いこめかみの痛み、ディスプレイの照明を、受けとめ続けたせい
おとなしい雨の日の
波打ちぎわみたいな間隔で
車が
走り過ぎる
不手際な命が飯を食らって
それが小腸でこわばる、タブーを隠した口もとみたいに
くらがり
未発見の
古代生物の
骨を
隠した一部の地層を思わせる
タイトなグラデーション
のくらがり
骨
俺は
骨のことを思う
発掘されない一組の骨格、それは
未来を孕んだ過去、すなわち遺伝子
誰かの手によって、暴かれるために、そこにいるの
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