三月/寿
てのひらをぱっと開いたら
ああ、なんだか少しさびしくなったみたいだ
たくさんのかわいいものや
泣けるくらいのおいしいもの
ああ、これらのものを
今でもきっと想ってるんだね
ことばのなかには光もあるけれど
それでもいちど
だまりこむのは
あたたかい春を待っているため
いち たす いち は に
AならばB
優しい手があたたかいと仮定すれば
その間にある冷たい手も
イコールで36.5度以上
その瞬間に笑えたらきっといい
こどもたちが走っていく
わたしたちが思いもつかない未来へと
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