ゆびのおと/るるりら
 
むかしあるところに不思議な植物があった
あるひとの ゆびのおとが ぱちんとなったとき
その植物は ビールになった
その不思議に人々は笑い 手をとりあって 酔いしれた

むかしあるところに不思議な種が飛んでいった
あるひとの ゆびのおとが ばちんとなったとき
その植物は パンになった
その不思議に人々は笑い 手をとりあって 飢えから救われ
人々は その植物のことを 最高の植物と言う意味で フラワーと呼んだ

むかし あるところで 人々は伝説的に不思議なフラワーを
さらに極上に育てた
そのころから 人々は ほかの植物のことも素晴らしいと思い始め
綺麗なもの
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