まほら/四帰
 
 
はるか、とおくからみおろすあおいめを
すこしばかりおびえて ゆるされたせなかにうけいれる
ああ、なんというここちのよいつみなのでしょう

はいいろのつめたさをのりこえ たどりついたさきで
あたたかなひだまりが まっていました
うまれたてのはる しとやかなうぶごえをあげるとともに
きずだらけのふゆを そのちいさなせなかに せおいます

いつのまにか とけてなくなるそのつみへ、ささげるこもりうた
ながいねむりは やさしいはなぞのへと むかうのです
 
戻る   Point(2)