890km/AquArium
 
ささやかな光の片隅で
続いている白黒の国体道路
わたしは独り、
ファインダーを覗いて
色を探してたんだ


裸眼でも見つけられないものが
遠くでは見つかるような錯覚
人波、なんてないけど
見つめる先に君は、
必要ない なくていいんだ


揺られるバス
途中下車をしてしまいそうな朝
もはやインプットされただけの
手足が痛い、救えるのは
誰でもなく わたし


いつしか冷たい風になる
百道浜の砂が固まっていく
足跡が、残せない、残らない
此処で消えてしまう
夢が、浚われてしまう


--------------------棄てるわけではない
 
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