青いサングラス/れもん
晴れた日の陽射しはいつも私の眼には眩しく、外に出掛ける際にはいつもサングラスをかける。
家には何種類かあるけれど、最近はVivienne Westwoodの青いサングラスをかけている。
外界と自分の間に青のフィルターを張ると、鮮やかすぎる世界に戸惑う心も落ち着く。
そうやってうまく距離を保たないと、歩き続けることが困難になるような気がする。
青みがかった世界は温度を失い、止まったように静かになる。
そう、止まってしまえばいいのだ。何もかも。
切り取られた世界は今日も私の網膜の裏で色褪せていく――
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