明るい未来/yamadahifumi
込まれた。完璧だ。
そうやって、人間はまるで、植物状態のように、体にあらゆる見えない線やら、細い管を取り付けて、永遠とも見える夢を眺めていた。
そこは正しく天国であり、何の文句もないどころか、そんな文句など(文字通り)脳細胞のどこにも起こらないような完璧なシステムであった。
だがーーーある日、その中で、恥知らずにも、ある人間がこう言う事を言い出した。(人は人工頭脳で互いにつながり、巨大な電子空間において他の「人」(全員が同じ顔をしている)と出会うこともできたのだ。)彼は、科学者の一人で、まだ歳若かった。彼は未だ形式的に残っていた、全人類有識者会議(それももう廃絶を求められていたーー人類
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