時の遠近法/
梅昆布茶
でもポケットの中には10円玉をひとつもっていた
駄菓子屋に走る
そこはパラダイス
いろとりどりの小さな輝く魅惑的な星ぼしがちりばめられた
おばさんが店番するそばを市電がとおりすぎてゆく
窓から手をふっていたのはだれだったかしら
時をさかのぼって風景をさがす心はかぜをはらんでなにをまわすのでしょうか
ぼくのあのときのちいさな小路をまがった先には
詩の子鬼があの青空をゆびさして
嗤っているのでしょうか
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