輝く日に/ただのみきや
太陽を食べながら
冬晴れの冷気を泳いで行く
空に笑いかけて
わたしは噴水のように歌っている
土地っ子のヒヨドリも
旅行者のツグミも
わたしとともに歌っている
白樺も我を失うほどだ
仕事だってちっとも気にならない
ブリーフケース一つの重荷にもなりはしない
将来の不安も経済の困窮も
豆粒になって大渓谷に落ちて行った
ああカラス カラスよ
こうも人の生活に寄り添ってくれるいのちよ
道路に食卓を広げ
謳歌せよ 神が与えたもうたこの日を
何故だか分らないが
今幸福なのだ
気がついたら
ただ幸福なのだ
天気が良いこと以外
なにも昨日と変わりはしないのに
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