トマトときゅうりの物語/石田とわ
 
したけど。

     トマトもきゅうりが大好きでした。
     そのすっきりした姿もじぶんのおしゃべりを黙って聞いてくれるところも。
     ずっとずっと一緒にいられたらいいのにといつしかそんな風に
     思うようになったのです。

     真夜中はふたりで寄り添い眠りました。
     あしたの朝まで白い箱はあけられる心配がないのです。
     いちばん安心できる時間でした。
     でもそんなふたりの時間もそろそろおしまいに近づいているのが
     わかりました。
     きのうはねぎのおじさんと、白菜のおばさんがさようならと
     でていった
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