まだ 朝のやさしい光が/いねむり猫
 
景色を写し 瞬きをするだけだ

 小さく気合を入れて
再び 高まり続ける体温を 汗腺と汗が放熱する

迷いなく自分に課した 仕事のために 
ただ精神と肉体に命じる

 呼気のリズムが 時間をつかみ 
 五感を研ぎ澄ました心が 次に踏み出される一歩のたびに震えている 
 
 
この澄みきった時が まれな瞬間であることを 
少年はまだ知らない

 だれにも触れることができない 
 孤高の歌であること

少年には 知る必要もない

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